鬼滅の刃の十二鬼月好きな鬼ランキング
最近、鬼滅の刃の人気が異常らしい。
何でも習慣だか月間だかのコミック売上ランキングベストテンの半数以上を鬼滅の既刊新刊が占領したり、
現段階での最新18巻は初版100万部だったり、
限定グッズが片っ端から売り切れになったり、
漫画を一切買わない職場の先輩が鬼滅だけは全巻新刊で揃えていたりと
何かと『鬼滅は他の漫画作品とは一線を画した勢いになっている』という声をよく聞く。
かくいう私もそんな鬼滅ブームに乗って踊り狂っているファンの1人である。
鬼滅が載っている週刊少年ジャンプが発売される毎週月曜(時々土曜)が楽しみである一方で、鬼滅はわりと簡単に主要キャラが死んでしまうので毎週悲しくなる。
鬼滅に感情の上下すらも支配されかけている。
そんな巷で大人気の鬼滅の刃には、2つの大きな集団が登場する。
『鬼殺隊』と『鬼たち』だ。
鬼殺隊はその名の通り、一定の秩序と信念によって鬼を狩る者たちの組織。
対する鬼たちは鬼殺隊のように組織化されているわけではないが、『鬼舞辻 無残』という絶対的な存在による恐怖政治で一定の統制は取られている。
そして、そんな絶対的帝王である鬼舞辻にもっとも近い幹部的な存在であるのが『十二鬼月』と呼ばれる十二人の鬼たちだ。
彼らは主に『戦闘能力』という基準で『上弦』と『下弦』という2つの区分に分けられている。
ちなみに、この2つの区分の内の『下弦』の大多数が、「癇に障った」という理由で鬼舞辻に一方的に虐殺されている。
そのシーンを見た瞬間に、私の中で鬼舞辻のあだ名が『パワハラ上司』に決定したことは完全な余談である。
この『十二鬼月』は他の鬼同様に完全な敵キャラではあるが、有象無象の雑魚鬼に比べると作中でしっかりと背景やストーリーが語られている。
(鬼舞辻に虐殺された下弦はろくに背景もストーリーも語られていない。むごい。)
そしてその背景やストーリー、鬼になった経緯などが中々に悲しい話だったりして、私的には鬼殺隊よりも十二鬼月に思い入れがあると言っても過言ではない。
というわけで、今回はそんな十二鬼月の個人的ランキングを発表していこうと思う。
ぜひとも皆さんのお気に入りの十二鬼月をTwitterで教えてくれたら嬉しい。
ちなみに、十二鬼月アンケートはこの記事を書く少し前にも実施したことがあるが、途中で精神的にヤバい時期に突入してしまい投げ出してしまった。
その時集まった票はこんな感じだ。
投票してくれた方、本当にありがとうございました。
*ジャンプ最新話までのネタバレも含むため、その辺を了承した上で読み進めてください。
十三位 釜鵺(下弦の陸)
彼はあまりにも簡単に鬼舞辻に殺されてしまったがために印象が薄い。
ちなみに殺された理由は、ほとんど見せしめと八つ当たりで一番むごい。
好きとか嫌いというよりかは、印象が薄すぎてぶっちゃけ興味がない。
なのでこの順位にさせてもらった。
十二位 病葉(下弦の参)
これまた鬼舞辻に簡単に殺されすぎてしまったがために印象が薄い。
状況が圧倒的に不利だと感じて一目散に逃げ出したは良いものの、万能パワハラ上司は一歩も動かずに彼の首をもいだ。
怖い。
アニメで彼の逃走シーンがカッコよかったので釜鵺よりも印象に残っている。
とはいえ、興味はない。なのでこの順位。
第十一位 (下弦の弐 轆轤)
例によって印象が薄い。
鬼舞辻と言い合いになり、
「それは違います!」
と言ったところ、
「私は何も間違えない。私の言ったことが正しい。だからお前は間違っている。ゆえに死ね。」
現代のハイパーブラック企業の中には、この論理が平気でまかり通っているところもあるらしい。
怖い。
鬼舞辻に虐殺された四人、通称『無残に無残に殺された仲間たち』の中では一番同情してしまった。
個人的には上限の参の猗窩座を1000倍くらいに薄めた感じの武闘派だったのではないかと思っている。
第十位 零余子(上限の肆)
例によりまくって印象が薄い。
鬼舞辻の『否定しても死、肯定しても死』という袋小路的な問いかけの餌食になってしまった。
出てきたのは少しだけだったけど、上司に媚びへつらって部下に偉そうにしている傲慢な女先輩的な感じがして既視感を覚えたのでこの順位。
あと数少ない女性の鬼ということでむさ苦しい他の三人と比べて個人的な評価は高い。
第十位 童磨(上弦の参)
胡蝶さんを殺した。
嫌い。
嫌いだけど、さして興味がない『無残に無残に殺された仲間たち』に比べると印象が強いのでこの順位。
余談だけど、宗教団体を作って人間界に溶け込んでいるあたり、呪術廻線の夏油と似てるなーと思った。
第九位 玉壺(上弦の伍)
ウザい。
嫌い。
以上。
余談だが、この最高にウザい芸術家は漁村の出身らしい。漁村といったらDr.STONEの司の悲しい過去が思い浮かぶが、このウザ壺ヤローにそんな殊勝な過去はないだろう。
第八位 半天狗(上弦の肆)
浅ましい。
嫌い。
以上。
余談はない。
第七位 鳴女(新・上弦の肆)
印象は薄いのだけれど、空間系の血鬼術ということで私の厨二心が盛大にくすぐられたのでこの順位。
愛する人を奪われた愈史郎の八つ当たり(?)によって利用された末に鬼舞辻に殺された。
『無残に無残に殺された仲間たち』の次に死に方がむごいと思う。
第八位 魘夢(下弦の壱)
登場回数も見せ場もそれなりに多いけれど、ナルシストっぽい所とやり口が回りくどくて狡猾なのが気にくわない。
とはいえ、半天狗とか玉壺に比べるとそこまで嫌いではない。
考え方的には鬼舞辻に一番近い十二鬼月なのかもなと思う。
列車と一体化したのはちょっと気持ち悪かった。
ちなみに魘夢との戦いで出現した『ムー子』こと、『ムーっとした禰豆子』は最高に可愛い。マジで。
第七位 黒死牟(上弦の壱)
目が六つあって気持ちが悪い。
他の十二鬼月が私欲や絶望によって鬼になったのに比べて、嫉妬の炎に蝕まれて鬼になる道を選んだ辺り、王道的な闇落ちキャラだと思う。
嫉妬に苛まれて身を滅ぼしていくキャラは嫌いじゃない。身近にいてほしくはないけど。
基本的に不幸な身の上や運命を背負った人が抱く『恨み』や『絶望』に比べて、『嫉妬』というのは一見裕福で恵まれた人にも襲いかかるという点でたちが悪い。
実際のところ黒死坊も、他の十二鬼月に比べて特別不幸な身の上や出来事があったわけではないのに『絶対的な剣の才を持った弟』という存在に対する嫉妬のみで闇に堕ちてしまった。
個人的には初登場シーンのインパクトでもっと壮大でドラマティックな過去を抱えていると思ったのだが、想像以上に愚かで独善的だったので好きになれずこの順位。
玄夜と無一郎を殺したし。
あとやっぱり六つ目がちょっと受け付けない。なんなら私は天津飯の三つ目ですら未だに違和感を感じている。
第七位 響凱(元下弦の陸)
響凱はかつて小説を書いていたとあって、文章を読むのも書くのもそれなりに好きな私としては共感する部分があった。
散り際に、
「小生の書いたものはゴミなどではない」
とこぼした部分は印象的で、文章に触れる機会が多い身としては思うところがあったのでこの順位にさせてもらった。
恐らく、今も昔もこうして潰されてきた才能がたくさんあるのではないだろうか。
とはいえ戦い方とかビジュアルとかはそんなに好きではない。
身体中に鼓が生えてる姿とかちょっとダサい。
名前もちょっと微妙。
第六位 猗窩座(上弦の参)
技もカッコいいし、ビジュアルも活けてるし、過去エピソードも悲しくてドラマティックなのでこの順位に落ち着いた。
敵キャラとしては比較的愛される存在な気がする。
可もなく不可もなくというか、単純にキャラとしてはカッコイイけど、共感する部分も肩入れする部分もあまりなかったのがちょっと残念。
第五位 獪岳(新・上弦の陸)
上弦にしてはわりとあっさりやられて登場シーンも少なかったが、善逸が語った獪岳の印象に非常に共感する部分があったのでこの順位。
善逸は、
「獪岳の幸せを入れる箱には穴が空いている。だから注がれたものが端からこぼれ落ちてしまっていつまでも満たされない」
と評していた。
非常によく分かる。
現代の日本は他の後進国、中流国に比べて非常に豊かな暮らしが実現できている。
だというのに、日本人の自殺率は比較的高く、幸福感を感じている人は全体の大多数とはいかない。
それは、多くの人の幸せを入れる箱に穴が空いているからかもしれない。
その穴を塞がないうちは、いくら日本の豊かさを説いても、この世に生まれ落ちたことの幸運を語っても、未来への希望を与えても、端からこぼれ落ちてしまう。
獪岳は鬼になったことで師匠を師に追い込み、愈史郎に蔑まれ独り死んでいったけど、どうしても彼のことは嫌いになれない。
第二位 累(下弦の伍)
累は下弦の伍で、そんなに強いキャラでもない。
ただ、
炭次郎たちが初めて遭遇した十二鬼月であること、
炭次郎の妹で鬼化(?)してしまった妹の禰豆子が初めて決起術を使った相手であること、
VS累シーンのアニメ作画が最高にカッコよかったこと
などの要素が合わさり、それなりに知名度は高いんじゃないかと思っている。
やられ方があまりにあっけなかった(義勇に瞬殺)のは少し残念だったけど、累の過去回想は十二鬼月の中でも二番目に好きだからこの順位にさせてもらった。
自分の思い通りにならない(と思い込んでいた)親を自らの手で殺めてしまったことをずっと後悔していて、それゆえ仮初めでも繋がりを作ろうとしたけど虚しさが溜まるだけだった。
そんなことを累は回想していた。
『失って初めて気付くことがある』という言葉は色々なところで言われる。
でも、失って初めて気付くんだったらまだマシなのかもしれない。
自分の手で壊して(捨てて)初めて、それが自分にとってかけがえのないモノだと気付いた時の後悔と絶望は計り知れない。
後悔っていうのは本当にタチが悪い。
炭次郎が、累の抜け殻に手を当てて「鬼は悲しい生き物だ、虚しい生き物だ」と言ったシーンは印象的だった。
第一位 堕姫&妓夫太郎(上限の陸)
堕姫と妓夫太郎は鬼滅の刃の主人公である炭次郎たち一行が初めて倒した『上限の鬼』だ。
二人で一対という特殊な生態を持つ鬼で、二人同時に首を斬らないと死なないという厄介な敵として炭次郎たちを苦しめた。
正直なところ彼らのビジュアルや戦い方はそんなに好きではないんだけど、鬼になった背景と最後の終わり方が好きすぎるので一位に置かせてもらった。
不幸で貧乏で醜かった兄の唯一の自慢で希望だった美しい妹が、ある日侍に焼き殺されてしまう。
その悲劇を受け、世の中を呪い、妹を生き返らさんとした兄が鬼舞辻の誘いを受け兄弟で鬼化する。
堕姫と妓夫太郎が鬼化した背景はそんな感じだ。
個人的には、鬼の過去の中では一番惨めな話だと思う。
猗窩座が自分に対して嫉妬を抱いていた人間に大切なものを奪われたのに対して、妓夫太郎は自らが嫉妬していた相手に自分の唯一大事なものを奪われたのだ。
また、二人の死後の話も個人的に結構好きだ。
自分と一緒にいなければ妹はもっとマシな人生だったんじゃないかと思って妹を遠ざけようとする兄。そしてそんな兄から決して離れようとしない妹。
どこか理想の家族・兄弟の片鱗がそこにはあったような気がしてならない。
また、二人の戦い方や武器などが私が好きな『犬夜叉』の世界観に少しだけ近かったというのもお気に入りの理由だ。
しかし、私が本質的に好きなのは彼らのストーリーであってビジュアルではないので、グッズとかになっても多分買わないと思う。
申し訳ない。
殺さないでください。
まとめ
以上が個人的な鬼滅の刃好きな十二鬼月のランキングだ。
多分私の漫画の読み方は、一般的なそれに比べるとかなり歪んでいて捻くれていると思う。
ただ純粋に漫画を楽しめなくなったのは惜しくもあるけれど、昔よりも味わいのある読み方ができてる気がしないでもないでもない。
みなさんはどの十二鬼月が、どんな理由で好きだろうか?
ぜひとも教えて頂ければとても嬉しく思う。
それでは今回はこの辺で。
いずれは『好きな柱ランキング』とかも書きたいと思いつつ。
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